story-2 :土木

浄水池建設工事プロジェクト

若手が中心になって進める
大規模土木工事プロジェクト

INTRODUCTION

群馬県榛東村の浄水場で進む
大規模な浄水池建設工事

群馬県榛東村の浄水場で進む大規模な浄水池建設工事。施工するのは、佐田建設を中心とするJV(共同企業体)だ。大規模な土木工事プロジェクトがどのように進むのか、工事現場からレポートする。

MEMBER

  • Daisuke Negishi

    根岸 大輔

    土木本部 工事部 工事課
    1級土木施工管理技士

    群馬出身で地元就職を希望していた。大学の求人票で佐田建設を見つけ、実績の大きさを知って応募を決めた。入社後は土地造成工事を多く経験してきている。

  • Takumi Kabe

    加部 琢巳

    土木本部 工事部 工事課

    地元群馬で土木を勉強したので、それを活かしたいと思っていた。当社のインターンシップに参加し、現場の様子を見て自分に合った仕事ができると感じ入社するに至った。

  • Ken Inukai

    犬飼 健

    土木本部 工事部 工事課

    農業大学で生産環境を学び、土木系研究室でコンクリートの研究をした。インターンシップで当社を経験し、本社が立派なのを知って就職先に決めた。

INTRODUCTION
概要と目的

前橋市、高崎市を支える水道の
大規模貯水池を建設する

佐田建設では、2018年2月から2019年12月までの工期で、県央第一水道の3号浄水池建設工事を進めている。

県央第一水道は、群馬用水榛名幹線から取水して一括して浄水処理を行ったうえで、前橋市、高崎市、吉岡町、榛東村の2市1町1村へ1日最大16万立方メートルの水道用水を供給する。

浄水池とは塩素消毒した後の水道水を貯めておく施設で、県央第一水道には現在円形タンク型の浄水池が2基ある。3号浄水池は、水道水の安定供給のための3番目の浄水池であり、タンク型ではなく地表下に造られる大きなコンクリート水槽である。完成すれば3池で22,000立方メートル、25mプール約60杯分の貯水が可能になる。

仕事の醍醐味

狭い工事スペースを克服する
工事戦略を考えた

工事の受注が決まったのは2018年2月。すでに入札時の書類には監理技術者として根岸大輔の名前が入っていて、現場代理人に任命されているベテランの吉澤英一とともに現場入りすることになった。佐田建設は数十年来、継続してこの浄水場のいくつもの施設建設に携わってきているが、根岸自身も直前の2年半、別の水処理施設の建設を担当してきたので現地はよく知っている。新しいプロジェクトへの参加に意気込んだ。

工事プロジェクトではまず、発注者(この場合は県央第一水道事務所)から詳細な設計図書を受け取り、現場代理人が施工方法や留意点等について打ち合わせを行う。これを受けて、監理技術者として施工管理に当たる根岸は、工事のスケジュール作成、協力会社の選定と手配、資材の発注などを行っていった。

今回の浄水池は地下構造物であるため、大掛りな掘削工事が必要となり、掘削の深さは約10mに及ぶ。ところが、工事に使えるスペースが非常に 狭いという問題が生じた。

「いろいろ検討したのですが、結局、全体を4ブロックに分け、第1ブロックと第3ブロックの工事を先行し、第2はクレーンやコンクリート打設スペースとしました」

「生コンクリートは連続的に打設できなくては、良い構造物はできません。そのためにも、生コン車やポンプ車が上手く配置し、スケジュール通りの時間で施工できる作業環境を設定することがすごく重要なことなのです」 根岸は、品質に対する熱意を語り始めた。

これからのこと

新入社員を迎えて教育の場としての
プロジェクトが進む

工事が始まってしばらくして、研修を終えた新入社員の加部がこの現場に配属されて来た。加部は当時を思い出してこう言う。

「まだ始まったばかりの頃から加われたので、配属の現場としては、とても良かったと思います。最初は何もわからないので、先輩の施工管理の仕事を一緒に付いて見て教わりました。現場ではまず測量機器の扱い方を覚えて、測点をつくったり、レベルで高さ確認をしていました」

やがて第1、第3ブロックの掘削が終わると基礎砕石が敷かれ、躯体工事が始まった。鉄筋工、型枠工、コンクリート打設と、それぞれ専門の協力会社の職人が入って工事が進んでいく。

「そのころになると大体工事の説明もわかるようになり、簡単な指示は出せるようになりました。測量で壁の位置を出し、職人さんに作業を依頼していました」(加部)

地下貯水槽のコンクリート床、側壁、仕切り壁が完成すると、蓋となる天井の工事に進み、秋になって第1と第3の躯体工事が一応の完成を見る。替わって第2ブロック、第4ブロックの掘削に入り、掘り出した土を第1、第3ブロック外周の埋め戻しに使っていった。

これからのこと

未経験の工事への挑戦を超えて
貯水池の完成を目指す

こうして1年が経ち、第2ブロックの躯体工事が始まるころ、2019年新入社員の犬飼がこの現場に配属されてきた。

「前年夏のインターンシップで仕事のイメージはつかんでいましたし、配属時にここで何を造っているのかの概要は理解していました」

と話す犬飼も、2か月経った今は根岸の助手として現場の手助けや測量を頼まれている。2年目の加部は、すでに協力会社の職人に作業説明を行うほか、現場内の危険個所のチェックと安全化対策、型枠工と鉄筋工の位置出しのための測量を行っている。

現在第2ブロックの天井施工に入っているプロジェクトは、夏から第4ブロックの躯体工事に掛かるとともに、この貯水池につながる配管工事の準備に取り掛かる。メインの配管は直径1.5メートルの大きな鋼管で、溶接を含めて敷設工事には専門会社の手が必要であり、根岸にとっても新しい経験となる工事だ。

全ての工事が終わるのは2019年の年末。そのころにはすべての構造物は地面の下となり、見た目には広い更地が出現することになる。3号貯水池の運用は2020年度からだ。

2市1町1村の多くの家庭と事業所に、安定して安全な水道水を届ける貯水池造りのために、根岸らのプロジェクトは今日も続いている。

COLUMN

  • コラム 技術的な話 1すべては測量から始まる

    土木でも建築でも、すべての施工工事は測量から始まる。地形と建造物の位置関係を正確に測って、作業者に工事作業の位置や範囲を正確に示さなくてはいけないからだ。この経験が施工管理業務や設計にも役に立つし、施工技術者としての「カン」を養ってくれる。そのため初めて現場に加わった者が、まず測量機器の扱い方と測量方法を習得して、測量助手から仕事をスタートすることも少なくない。

  • コラム 技術的な話 2安全こそが施工管理の最優先任務

    現場では「安全の確保」が何よりも重要である。施工管理の新入社員は施工について学ぶ前に、自分を含めて現場で働く人たちの安全を確保するために何をすべきかを学ばなくてはいけない。工事内容が日々変わる現場は、危険な個所も日々変わる。様々な専門工事協力会社が入れ替わるため、現場初入場の作業者も多くなる。その中で工期の始まりから終了まで災害ゼロを守り通すことが、施工管理者の第一の任務だと言える。